先月下旬のこと。ある建築会社の孫請け会社の方から突然電話があり、
『明後日までに上棟しないといけない現場があるが、職人の手配が出来ず、どうか助けてほしい』という内容。
お施主様は2日後に上棟式をする予定で既に動いており、どうしても間に合わせないといけないそう。
横田建設とは全く関係がありませんし、全く存じ上げない会社のことですが、これも人助けだと思い、手伝うことを承諾しました。
詳細を聞くと元請会社は自然素材を売りにしていて、お施主様の目で確認した原木から切り出した材木を
職人の手刻みで加工し、昔ながらの方法で建てていくそう。なんだか嫌な予感しかしません。
案の定、手刻みされた材木は間違いだらけ。束の長さが足らなかったり、間柱は反っていて使い物にならなかったり。
現在では色々な理由で淘汰された材料や工法で建てるようですが、お施主様はそのリスクまでを本当に理解されているのでしょうか。
漠然と自然素材や昔ながらのものは素晴らしいという先入観や思い込みはないでしょうか。
屋根を支える柱は基礎が足らず、柱脚を緊結する金物もありません。今後どのように修正するのでしょうか。
今回は例外として短期的な木工事を手伝いましたが、遠方の元請会社が寄せ集めの業者に依頼して建てる家が、
どれほど恐ろしいものかを痛感しました。このような例は氷山の一角と推測できます。
家づくりを依頼する会社の選択を間違えてはいけません。
これから家を建てる方は、まだ間に合います。
是非『新改訂版Ⅳ「いい家」が欲しい。』をご一読ください。