以前掲載した、『大工さんの道標「番付」編』で、横方向に【いろは・・・】、縦方向に【123・・・】と順番に番号を付け、柱や梁の位置を確認している事を説明させていただきました。
ところで、縦方向の【123・・・】は数字の順番なので解り易いのですが、横方向の【いろは・・・】↓
って、一体何の順番だと思いますか?
実はこれ、『いろは歌』の“いろは順”から用いられています。
『いろは歌』とは、すべての仮名を重複させずに使って作られた文の事。(中学校位で習っていたりするので、ご存じの方もいるかと思いますが・・・)
『色は匂へど 散りぬるを 我が世誰そ 常ならむ 有為の奥山 今日越えて 浅き夢見じ 酔ひもせず』
↑この歌の【いろはにほへと・・・】と言う順番から成り立っています。
この様に、建築業界に用いられている用語等は、昔から変わる事無く、現代にも使用されている事が多い様です。
・・・建築とは関係ありませんが、『いろは歌』に似たもので、『とりなく歌』と呼ばれるものも、明治~大正時代頃には使用されていたそうです。 (^_^)v